アースデール兄弟 player profile⑨

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テレビを観ていると2世タレントの多さに驚いてしまいますが、
NBAでも挙げ出したらキリがないほど血縁関係にあるプレイヤーが多く活躍しています。
NBA以外でも、家族の誰かがストリートの伝説的プレイヤーだったり、他の4大メジャースポーツのスタープレイヤーだったりすることも多いようです。
コネが通用しない世界でこれだけ多くの活躍しているプレイヤーを見ると、一流選手が身近にいる環境というのも大きいのでしょうが、生まれ持った血統の能力というのも感じざるをえません。
本日はそんな血縁関係の中でも、ちょっと面白いと感じた双子の兄弟、アースデール兄弟を紹介したいと思います。
 
VanArsdales

左:弟のディック・バン・アースデール  右:兄のトム・バン・アースデール

(※赤ん坊の方ではない)

Dick Van Arsdale(ディック・バン・アースデール)

誕生日 1943年2月22日
デビュー 1965年(ニューヨーク・ニックス)
引退 1977年(フェニックス・サンズ)
ポジション スモールフォワード
身長・体重 198cm・95kg
キャリア通算平均 16.4PPG、4.1RPG、3.3APG

 
Tom Van Arsdale(トム・バン・アースデール)

誕生日 1943年2月22日
デビュー 1965年(デトロイト・ピストンズ)
引退 1977年(フェニックス・サンズ)
ポジション スモールフォワード
身長・体重 198cm・95kg
キャリア通算平均 15.3PPG、4.2RPG、2.2APG

 
1943年、インディアナ州インディアナポリスに生まれた一卵性双生児のふたりは、高校では共にプレーしてチームを州のトーナメント決勝まで導き、そろって優れたバスケットボール選手に贈られるトレスター賞を共同受賞します。
その後もふたりそろって名門インディアナ大学で4年間プレイし、1965年のNBAドラフトでは、まず弟のディックが全体10位でニューヨーク・ニックスから指名され、つづいて全体11位で兄のトムがデトロイト・ピストンズから指名を受けます。
このドラフト指名は一卵性双生児が初めて同時に指名を受けた例として話題となったそうです。
この時代のNBAがどんなだったかというと、ボストン・セルティックスが7連覇中というボストン王朝まっさかりの時期。
同期には、元上院議員のビル・ブラッドリーや、20年以上ユタ・ジャズのヘッドコーチを務めたジェリー・スローン、ルーキーながら1stチーム入りしてしまう下手投げフリースローで有名なリック・バリーらがいました。
トムとディックのふたりはルーキーイヤーからそれぞれのチームでフォワードとしてローテーション入りを果たし、そろってオールルーキー1stチームに選出されます。
2年目もそろって着実に数字を伸ばしますが、3年目にそろってチーム内の出場時間争いに敗れて成績をガタ落ちさせます。
その結果、トムはシーズン途中にシンシナティ・ロイヤルズへトレードされ、ディックもシーズン終了後、エクスパンション・ドラフトによって誕生したばかりのフェニックス・サンズへ移籍することになりました。
 
しかし、この移籍が二人にとって転機となります。
トムは4年目のシーズンにキャリアハイとなる19.4得点というアベレージを残し、チームの大エースであるオスカー・ロバートソンが移籍してからは、得点アベレージをチームトップの22.9得点まで上げてチームの新たな顔となり、1970年から3年連続でオールスターに選出されます。
ディックもまた、4年目のシーズンにそれまでの成績を大幅に上回る21.0得点、6.9リバウンド、4.8アシストを記録し、この年に初めてオールスターに選出されます。
そして、このシーズンから3年連続でオールスターに選出されています。
ディックはサンズの初めての公式戦で最初に得点を決めたプレイヤーで、チーム初のオールスタープレイヤーであることから、ファンから“オリジナル・サン”の称号を与えられています。
その後も9シーズンにわたってサンズの中心プレイヤーとして活躍し、選手としての晩年になると若い選手に主役の座を譲り、1977年に33歳で現役を引退しました。
一方、トムは選手としての全盛期をロイヤルズで過ごし、その後はフィラデルフィア・76ers、アトランタ・ホークスへの移籍を経て、1976-77シーズンにディックのいるフェニックス・サンズに移籍します。
そしてディックとともにラストシーズンを過ごし、シーズン終了後にディックとともに引退しました。
ふたりは同じ年にNBA入りし、同じ時期にトレードを経験し、同じ時期にキャリアの全盛期を迎え、同じ回数オールスターに出場し、ラストシーズンを兄弟同じチームで過ごし、そして同じ年に現役から引退。
アースデール兄弟はとことん合わせ鏡のようなバスケ人生を送ったようです。
 

今回はウィキペディアを参考にさせていただきました。

 

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